ニホントカゲは土に良く潜るため、飼育時はある程度の床材の厚みが必要になります。床材をこまめに変えるとかなりの手間と費用になってしまうため、出来る限り床材の交換やメンテナンスをしなくて済むような環境を目指しています。
この記事では私のニホントカゲの飼育で実際に使った素材や作った環境についてやって良かった事と失敗した事を書こうと思います。特に失敗面は参考にして頂ける点も多いと思いますので最後までお読み頂ければ幸いです。
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背面パネル(炭化コルクボード)
ケージはGEXのエキゾテラです。購入した際に岩肌柄のバックグラウンドが付いてきましたが、見た目も発砲スチロールのような素材も好みでは無かったため、天然素材でできた炭化コルクボードを2枚並べて背面パネルにしました。
ニホントカゲは良くも悪くも炭化コルクボードを登れるため脱走には注意が必要です。
良かった点
好みの見た目の他、水に強く腐りにくい、消臭効果や坊ダニ効果等を期待し炭化コルクボードを採用しました。
悪かった点
①背面を登って天井のメッシュ部分にも行けるようになってしまい、ライトにも手が届くため、クリップ式のライトが使えなくなってしまいました。
トップライトに変えたところ、コルクボードの頂上部分がちょうどUVライトの直下になって温かいらしく、予想外の場所がバスキングスポットになってしまいました。
②炭化コルクボードにはコオロギが通れるくらいの隙間や穴があるため、コオロギをばら撒き給餌したり逃げられたりしてしまうとコオロギが裏に逃げ込んでしまいます。逃げ込んだコオロギは夜間に出てきますが、大半は裏側で死んでしまう為、衛生面でも注意が必要です。
また、ケージ背面のガラスに炭化コルクボードをぴったりくっつけたつもりでも、ニホントカゲは力が強いため隙間を作って裏側に潜り込んでしまいます。自力で出てこれるようですが事故が起きないようにする必要があります。
③ニホントカゲの糞がボードに付くとなかなか取れないため、景観を損ねやすいです。
床材(カブトムシマット+針葉樹マット+腐葉土+ゼオライト+燻炭+赤土)
うちではいつもカブトムシマットを床材として使用しています。軽い・土埃が舞わない・保湿性が高い・ハンドリング時に汚れにくい等の理由により、室内飼育で使いやすい為です。
ただ、以前ダニ対策をしないで床材を作った時にチャタテムシが大量に発生した事がありました。主な原因は産卵間際の個体がいた為、ケージ内の湿度を高めにしたからだと思われます。
良かった点
以前のダニとチャタテムシを発生させた際の反省を生かし、それ以来床材にはカブトムシマットの他、針葉樹マット・ゼオライト・燻炭を混ぜてダニ対策仕様にしました。そのため、今のところダニは発生していません。
ちなみにカブトムシマットと針葉樹マットはカブトムシ用、ゼオライトは水槽用、燻炭(くんたん)は園芸用で全てホームセンターで購入可能です。
悪かった点
特に現在は問題は起きていません。
バスキングスポット (流木)
ニホントカゲやカナヘビはバスキングしながら糞をする事がほとんどです。そのためバスキングスポットは糞だらけになります。
単体での飼育でしたらそこまで気にしなくても良いかもしれませんが、複数の飼育だと折角のかっこいい流木や石もすぐに糞だらけになります。
良かった点
バスキングスポットに流木を置くメリットは、見栄えが良い事と、置き方を変えてバスキングライトとの距離を調節しやすい事です。流木はライトを当てると凹凸が沢山あるため、ただ置くだけでも良いレイアウトになります。
悪かった点
流木は表面に凹凸が沢山あり、良く染み込むため糞は洗っても取れない事が良くあります。
また、石材も表面に凹凸があるとなかなか汚れがとれません。
掃除やメンテナンスを一番考えると、バスキングスポットには『凹凸の少ない平たい石』がおすすめです。
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水飲み場(ガラスボウル+GEXアクアテラメーカー+備長炭+ゼオライト+水生植物)
うちではガラスのボウルにGEXのアクアテラメーカーのポンプを設置後、ゼオライトを敷いて水場にしています。以前は、メダカ用の焼き赤玉土を使用しましたが、少しずつ崩れるようで、ポンプが詰まったためゼオライトに変更しました。また、生体が溺れないように、溶岩石のプレートと水の浄化作用も期待して備長炭で足場を作りました。
常に水が流れるようになるため、水浴びが好きな個体は良くボウルの中でくつろいでいます。※ポンプのモーターの影響で水温は常に30℃程度あります。
良かった点
水浴びで脱皮がスムーズにできるのか、脱皮殻がまとまった形で見かける事が多くなり、ケージ内に尻尾そのままの形で脱皮殻が落ちている事もありました。脱皮不全も今のところありません。
基本的には水中で糞はしないため水はほとんど汚れません。蒸発した分を2~3日に一度補充すればよいので管理はとても楽です。
私はセンスがないのでコード類は丸見えですが、レイアウトの得意な方は色々と工夫のし甲斐があるので楽しめると思います。ただ、動植物を入れる事は水質の悪化やモーターの影響で水温が高くなるためおすすめはできません。
2~3日に一度、普通の水入れで水替えを行う方がおすすめです。
悪かった点
①基本的に植物やその他生物は入れない方が良いです。モーターの影響で水温が常に30℃以上になるため生きていけない生物が多いです。
②水の全交換は半年に一度していますが、ポンプを一度外す必要があるため少し手間がかかります。
③水質悪化の主な原因は活餌が溺れているのを気付かず放置してしまう事にあります。コオロギは跳ねるので入ってしまうのは想像しやすいですが、ミルワームも良く溺れています。見つけたらこまめに取り除く必要があります。
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