ニホントカゲを飼育する際に、『オスかメスか分からない』ということが良くあると思います。
確かに幼体のうちに見分けるのはとても難しく、100%見分ける事はほぼ不可能と思われます。
しかし、成体に近づくにつれてだんだんとそれぞれの特徴が出てくるため高確率で判断がつくようになります。
この記事では実際のニホントカゲのオスとメス(交尾確認済)の写真とそれぞれの特徴を紹介しますので判断材料にして頂ければ幸いです。
ニホントカゲ成体♂の特徴
- 下顎から首回りにかけてオレンジ色の婚姻色が現れる。
- 顎周りがしっかりして頭が大きくなる。上から見ると頭が三角形をしている。
- 生後2年で性成熟し、幼体時の体色が抜けるのも早い。成体は茶色地に側面にはこげ茶色の太い縦縞が入る。
- オス同士は喧嘩する。
まず、1番の特徴はオスは繁殖期になると下顎から首回りにかけてオレンジ色の婚姻色が現れることです。野生下では、4月~5月、室内飼育下では時期を問わず赤くなります。幼体の後期でも赤みを帯びている個体もいるため、首回りが赤い個体を見かけたらオスだと判断して良いでしょう。
2番目の特徴は顎が大きいという点です。上からに見ると顎の部分が一番太くなり、鼻先を頂点に三角形に見え、体も全体的にメスより太くなり、がっしりとした体形になります。
また、オスはメスより幼体時の体色が抜けるのが早い個体が多く、成体は茶色地に側面にはこげ茶色の太い縦縞が入ります。
オス同士は頭(首)を咬み合い、時には流血を伴う喧嘩をします。交尾の際もオスがメスを咬むため間違えやすいですが、交尾の際は首の後ろ(アプローチ時は尾)を咬みます。
ニホントカゲ♂A
性別 | ♂ |
年齢 | 4歳 |
ニホントカゲ♂B
性別 | ♂ |
年齢 | 4歳 |
ニホントカゲ♂C
性別 | ♂ |
年齢 | 3歳 |
ニホントカゲ成体♀の特徴
- 顎が小さく、頭が小さいため上から見ると胴との境界が分かりづらい。
- 体は丸みを帯びた体形をしている。
- 生後2~3年で性成熟する。幼体時の色彩を残して成熟する個体が多い。
- 首回りは白い。
メスを見分けるのにまずは首回りが白い事です。幼体のオスも首回りは白いため、首回りが白い事は強い判断材料になりませんが、最低条件にはなります。
1番難しいのは幼体なのか成体なのか色が同じで分かり辛いところです。
ですので私は大きさで判断しています。ニホントカゲは栄養状態が良いと4~5ヶ月程度でほぼ成体と同じ大きさまで成長します。大きさは個体差がありますが春の時点で15㎝以上あれば2歳以上(成体)の可能性が高いです。
そして最後に体形を見ます。上から見ると頭が小さく、体形が丸みを帯びているのがメスの特徴です。
これらの特徴を総合的に見て判断します。なれると高確率で判別がつくようになります。
ニホントカゲ♀A
性別 | ♀ |
年齢 | 2歳 |
ニホントカゲ♀B
性別 | ♀ |
年齢 | 2歳 |
ニホントカゲ♀C
性別 | ♀ |
年齢 | 2歳 |
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